価格設定の大切さを語りました。かつて、値引き合戦のデジタル電話回線であるISDN販売の中で、サービスや接客等の付加価値によって、値段を他店よりも高く設定していながら全国トップの売上を上げていたとのこと。価格設定か……そう言えば、京セラの創業者、稲盛先生も、商売の基本は「値決め」だと本でおっしゃっていたな……私は、ノートにそんなことを書き留めていました。値決め。販売価格って、どうやって決めるのだろうか?そもそもうちはどうやって決めていただろうか?値決め、と書かれたノートの下に、矢印を書き込み、次々と書き殴っていきました。さっきの専門家の話の通り、まずは原価、つまり仕入れ価格がベースになることは間違いない。そこに上乗せされる価格が「粗利益」だ。値決め→売値=原価+粗利益ここでポイントとなるのが「定価」、つまり通常で販売されている価格だ。大抵は仕入れるところでも小売りをしている。つまりその商品には、販売価格がすでに設定されている場合が多い。その設定されている販売価格を基準に、少しでも安く販売しようと考えていた。売値=仕入れ先の販売価格−値引き額=原価+粗利益でもこれでは、こちらで売値を決めることができないわけだ。仕入れ先の販売価格がしぼりとなってしまい、それ以上の価格では売れないことになる。でも、それ以上の価格を付けてしまうと、そのお店よりも高い価格で販売しなくてはいけない。私は夢中になって考え続けました。不思議なもので、こういうときは耳から入ってきた情報もインプットできているのです。それがときとして今、考えていることに大きな影響をもたらすことがあります。全国的に販売価格が知れ渡っているISDN回線を販売していました。そして、それは全国的に値引き合戦を展開していた商品でした。それを、徹底したアフターケア、親身な対応という「付加価値」でお客様から「高くてもおたくでお願いしたい」と言わしめたのです。「付加価値」か。付加価値とは値引き分の金額ということだよな。値引きで買うよりも、付加価値のほうに、それこそ価値を見いだすからこそ、売れるのだよな。うちの付加価値はなんだろう?茶葉やケーキに対する情報の多さ、これは結構自信があるな。あとは、そう、ケーキと紅茶の食べ合わせ、ペアリングの提案だ。このケーキにはこの紅茶、そしてこの飲み方がよく合います、という提案し販売している。これはかなり他店との差別化になっている。しかも紅茶専門店ならではの情報だ。ただのケーキ屋さんには真似できない。あー、だとすれば、これは専門家の言うところの付加価値になるのではないか。販売価格を引き上げることができるかもしれない、少なくとも仕入れ先の販売価格までは戻せるかもしれない。紅茶の茶葉はどうだろう。これも、専門店ならではの、入荷後6ヶ月以内の茶菓しか販売しないという他店との差別化がはっきりとできている。しかも専門家のテイスティングの鑑定評付きだ。美味しい入れ方も細かく掲載している。茶葉の特性も詳しく載っている。茶葉も、いや、茶葉こそ実店舗と同じ販売価格で売らないといけない商品だったのだ。