リフォームのことなら何でもご相談ください、といった広告が、広告の中身・内容とは別に、「とりあえずお電話を」といったカタチでうたわれているのはこのためだ。総合リフォームをうたうことで、とりあえず電話をかけてもらい、相談してもらうことにより、契約に結びつけようというのである。しかし、こうした打ち出しがかえって自社の特徴を失わせしめ、横並びのわかりにくい状況の中で、どこに依頼しても同じ、価格が勝負という風潮が消費者側の目をくらませ、業界を誤った方向へと走らせている面も否定できない。網を広く、大きく張りたいという思いはわかるが、会社が没個性化してしまう、実態をうやむやにしてアイデンティティが希薄になってしまうリスクと裏腹であることにも思いを致すべきだ。これは、高度経済成長時代の日本の経済システム、つまり大量生産、大量消費の社会構造がある上で、この商品、このサービスが儲かるとなると、いっせいに右へ倣え式にその業界に参入した時代のなごりである。無論、このこと自体は必ずしも悪いことではない。同業社間でよりよい製品作り、よりよいサービスの提供を目指して競争が行われ、結果として消費者によいものが、安く提供されるという自由主義経済のプラスの側面が出るためだ。